堅くて丈夫なことから、ノーメンテナンスで30年もつといわれる、
天然木デッキ材の「ハードウッド」。
ハードウッドって、どんなデッキ材なのでしょうか?
ハードウッドとは
ハードウッド(高耐久性木材)は、主に
赤道付近に分布する広葉樹から作られた堅くて重い木材で、
代表的なものに、イペ、ウリン、セランガンバツ、
アマゾンジャラ、イタウバ、サイプレス(サイプレスは針葉樹)があります。
日本のケヤキやクリの木もこの”堅木”に該当します。
ハードウッドの種類
木の種類 | 特徴 |
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イペ
| ブラジルを中心に南米アマゾン川流域に分布するノウゼンカツラ科の植物。木目の詰まった美しい木材で耐久力が高く、ハードウッドの中で最も古くから利用されている木。桟橋やボードウォークなど、国内の公共工事に多く使用されている。供給が安定せず近年では手に入りづらくなっているため、価格が高騰傾向にある。
別名 | パオロペ、ラパチョネグロ |
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主な産地 | ブラジル、ペルー、パラグアイ、アルゼンチンなどの中南米 |
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属·科目 | ノウゼンカツラ科 |
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外観 | 硬質で、木目が詰まっていて美しく、高級感がある。節はほとんどない。 |
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色 | 黄褐色~赤褐色。個々により色のバラつきがある。雨や紫外線に当たると徐々に銀白色~灰色に変色する。 |
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耐久性 | イペには抗菌、抗炎症、抗ウィルス効果のある「ラパコール」という成分が含まれており、その成分が高い防腐・防虫効果を発揮する。シロアリにも強く耐久性の高い木材。防虫・防腐処理が不要。 |
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主な用途 | イペ材はハードウッドの中でも最も古くから利用されており、ヨーロッパでは水辺で使用されるほど耐久性に優れているため、桟橋やウォーターフロントのボードウォークなどに多く採用されている。東京アクアラインの海ほたるや六本木ヒルズのウッドデッキや横浜大桟橋など、国内の公共工事に最も多く使用されている。 |
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表面 | イペ材はササクレが立ちやすいので、素足で歩くウッドデッキには適していない。靴を履いて歩く野外のウッドデッキやボードウォークに適している。 |
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価格 | 近年伐採が続き、供給が不安定で手に入りづらくなっているため、価格が高騰している。 |
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ウリン
| マレーシアやインドネシアなどの東南アジア原産のクスノキ科の植物で、非常に堅く重い木材。別名「アイアンウッド(鉄の木=腐らない木)」と呼ばれるほど、防虫性・耐水性に優れているため、多くの桟橋や海岸線のウォークデッキ、人気テーマパークなどで採用されている。近年供給が不安定になっており、今後は稀少材として価格高騰が懸念される。
別名 | ビリアン、マランガイ、アイアンウッド |
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主な産地 | インドネシア、マレーシアなどの東南アジア |
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属·科目 | クスノキ科 |
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外観 | 比重が高く高密度で滑らか。木目が美しい。 |
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色 | 赤褐色~黄褐色。色のバラツキが少ない。雨や紫外線に当たると徐々に銀白色~灰色に変色する。 |
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耐久性 | ウリンにはポリフェノールが含まれているため、シロアリやフナクイムシなどの虫害に強い。抗菌作用が高く腐りにくいので、防腐剤などの薬剤処理が必要ない。 |
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主な用途 | ウリンは”アイアンウッド(鉄の木)”と呼ばれるほど堅く耐久性に優れている。もともと海辺に生息していることから湿気や海水に強く、港の桟橋や海岸線のウォークデッキなど多くの公共工事に採用されている。主な使用例としては、横浜ベイサイドマリーナや千葉のディズニーシー・ウッドデッキなどがある。 |
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表面 | 仕上がりの肌触りが滑らかでささくれも少ない。ウリン材に含まれるポリフェノールの影響で、施工後しばらくは雨水等でアク(赤い樹液)が染み出しやすい。周辺を染めてしまう可能性があるので、汚れると困る場所には適さない。非常に堅く重いため、加工が難しい。 |
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価格 | ウリンは密度の高い樹木で成長に時間がかかるため、供給が安定せず価格が高騰傾向にある。自然保護のため原産地では伐採制限が厳しくなっており、今後入手が困難になる可能性がある。 |
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セランガンバツ
| 南洋のマレーシア・インドネシア等の東南アジアで産出されるフタバガキ科の植物で、別名イエローバラウ、バンキライともいう。イペやウリンに比べて軽く加工施工しやすい上、流通量が安定していて価格も手頃なため、近年商業施設で多く使用されるようになってきている。ただ、木肌に少々ざらつきがあるためデッキにはやや不向き。
別名 | イエローバラウ、バンキライ、バラウ、バツー |
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主な産地 | インドネシア、アマレーシアなどの東南アジア |
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属·科目 | フタバガキ科 |
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外観 | 比重が大きく、目が詰まっていて重厚。節はほとんどない。 |
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色 | 薄茶色~赤褐色。雨や紫外線に当たると徐々に銀白色~灰色に変色する。 |
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耐久性 | 堅くて耐久性が高いため、防虫・防腐処理は不要。 |
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主な用途 | セランガンバツは、イペやウリンに比べると加工がしやすく価格もお手頃なため、商業施設で多く使われている。主な使用例としては、晴海トリトンスクエアやお台場のデックス東京ビーチなどがある。 |
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表面 | セランガンバツは、ピンホール(小さな虫食い穴)が比較的多く見られる。ねじれや反りは一般的水準。ササクレが立ちやすいので、素足で歩くウッドデッキには適していない。 |
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価格 | セランガンバツは大木で大断面の材をとりやすいため、サイズのバリエーションが豊富。供給が安定していてコストパフォーマンに優れているため、品不足で価格が高騰しているイペやウリンに代わるデッキ材として、近年人気が高まっている。 |
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アマゾンジャラ
| ブラジルを中心とした南米一帯に分布するアカテツ科の植物で、別名マサランドゥーバ、マニルカラともいう。比重が高く耐久性があるため、エクステリア材以外にも、港湾、岸壁のデッキにも使われている。イペ・ウリンより若干安価ながら、耐久性や強度は同等以上あるため、人気が上昇傾向にある。
別名 | マニルカラ、マサランドゥーバ、アマゾンウリン、カンドーレ |
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主な産地 | ブラジルを中心とするアマゾン川流域の南米一帯 |
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属·科目 | アカテツ科 |
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外観 | 滑らかな木肌で色目が美しく高級感がある。節はほとんどない。 |
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色 | 濃い赤褐色。雨や紫外線に当たると徐々に銀白色~灰色に変色する。 |
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耐久性 | シロアリやフナクイ虫などの虫害に強く、防虫・防腐処理は不要。 |
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主な用途 | ウリンにも匹敵する超硬質木材。腐食や虫害に強いため、桟橋など湾岸や海岸などで多く使用されている。 |
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表面 | 滑らかな木肌。多少の反りがあるが一般的水準。雨水等で樹液が染み出す場合があるが、数回で落ち着く。堅いので施工は難しい。 |
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価格 | アマゾンジャラは安定供給が可能で価格が安定しているため、品不足で価格が高騰しているウリンの代替として使われることがある。 |
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イタウバ
| ブラジル原産のクスノキ科の植物で、ブラジルでは古くから木橋や木造船の材料として使用されてきた。水中で用いても30年以上はもつ最高の木材としてヨーロッパ各地でも長く使用されている。油成分が多く含まれているため肌触りが良く、反りや暴れ、ささくれが少ない。耐久性と加工性のバランスがとれたオールマイティな性能を持つ。
別名 | タウブジャオヌ |
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主な産地 | ブラジル |
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属·科目 | クスノキ科 |
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外観 | 濃い色合で高級感がある。表面に黒い斑点(油点)や模様があり自然な風合い。密度が高く堅い。 |
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色 | 黄土色~濃淡のある茶褐色(個体差有り)。雨や紫外線に当たると徐々に銀白色~灰色に変色する。 |
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耐久性 | ブラジルでは船の材料に用いられてきたほど耐水性に優れ、シロアリなどの虫害や腐食に強い。防虫・防腐処理は不要。 |
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主な用途 | ブラジルでは古くから橋脚や電柱等の構造材として使用されてきた。腐食や虫害に強いため、桟橋など湾岸や海岸などで使用されている。耐久性に優れ加工性も良い事から、近年ヨーロッパで高級デッキ材として人気が高まっている。 |
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表面 | イタウバは油分を多く含むため木肌が艶やかでしっとりとしている。ササクレが出にくく裸足で歩くと気持ちがいいハードウッド。 |
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価格 | 価格は比較的安定している。品不足で価格が高騰しているイペに変わる高級デッキ材として注目を集めている。 |
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サイプレス
| オーストラリア原産のヒノキ科の植物で、日本では、豪州ひのき、オーストラリアひのきとも呼ばれる。白く美しい木肌で、アロマオイルにも使用される癒しの香りをもつ。「世界一シロアリに強い木」といわれるほどに強いことから、オーストラリアでは住宅の土台などに幅広く使用されている。高耐久性な上、価格も手頃で施工しやすいが、一方、表面に節が混じる、割れが出やすいという面もある。
別名 | 豪州ひのき、オーストラリアひのき |
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主な産地 | オーストラリア |
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属·科目 | ヒノキ科 |
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外観 | 白く美しい滑らかな木肌。節が混じったナチュラルな風合いの木目。アロマオイルにも使用されるほど香りがよく、日本のヒノキに似た癒しの香りがする。 |
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色 | 黄褐色。雨や紫外線に当たると徐々に銀白色~灰色に変色する。 |
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耐久性 | 「世界一シロアリに強い木」と言われるほどシロアリに強く、耐久性が高い。 |
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主な用途 | シロアリに非常に強いため、オーストラリアでは高級住宅の土台や柱などの建材に使われている。 |
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表面 | 節目がナチュラルな雰囲気で、木肌も滑らかで香りが良いので、木の温もりを感じたい方に人気のデッキ材。若干割れや細かいヒビが起こりやすい。 |
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価格 | 比較的安価でコストパフォーマンスに優れている。加工もしやすい。 |
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ハードウッドのメリットは?
目が詰まっていてズッシリ重いため、
見た目に重厚感・高級感があります。
また、木自体が抗菌・殺菌、抗酸化作用をもつ「ポリフェノール」を
含んでいるため、腐りにくく、シロアリなどの害虫に強くできています。
そのため、防腐剤や防虫剤を改めて塗布する必要が無いので、
人や環境にもやさしいといえます。
ウエスタンレッドシダー等のソフトウッド系の木材は、
防腐効果のある塗料を4~5年おきに塗り直す必要がありますが、
防腐や防虫塗料が元々不要なハードウッドにはその必要がありません。
ノーメンテナンスで30年もつので、
ウッドデッキ界の最強素材といえます。
ハードウッドのデメリットは?
では、ハードウッドのウッドデッキは全て、
何もメンテナンスしなくてよいか?というと、そうではなく、
木の種類によっては、15年~20年後にワックスをかけて
割れを防止する必要のあるものもあります。
そのワックスさえもかける必要が無い、
油成分の多い種類のハードウッドもあります。
(この種類は30年ノーメンテナンスでOK)
また、一般的なデッキ材に比べ、ハードウッドは価格が高めです。
特にイペやウリンは近年、価格が高騰傾向にあります。
しかしハードウッドプロなら、木の伐採から輸入・販売をトータルで
行っているので、卸価格でご提供が可能です。
ハードウッドはこんな方におすすめ
丈夫で長持ちする耐久性と、メンテナンスが不要なことから、
維持費を安く抑えたい公共の施設やショッピングモール、
テーマパークなどの屋外や人の利用が多い施設に多く採用されています。
「自然が大好き!」「ウッドデッキなしの暮らしは考えられない」という
アウトドア派には、30年もつといわれるハードウッドのデッキがおすすめです。
丈夫で長持ちな上、人工木のような色のとびもありません。
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