「イペ」ってどんなデッキ材?
木目が美しく高級感があり、昔から全世界で多く使用されてきたデッキ材「イペ」。
国内の公共施設のボードウォークやウッドデッキでも多く採用されています。
イペってどんなデッキ材なのでしょう?
イペの紹介
イペは、ブラジルを中心に南米アマゾン川流域に分布するノウゼンカツラ科の広葉樹です。
木目の詰まった美しい木材で耐久力が高く、ハードウッドの中で最も古くから利用されている木です。
ハードウッドの中では高価な部類で、加工はやや難しい部類に入ります。
■イペ情報
別名 | パオロペ、ラパチョネグロ |
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主な産地 | ブラジル、ペルー、パラグアイ、アルゼンチンなどの中南米 |
属·科目 | ノウゼンカツラ科 |
外観 | 硬質で、木目が詰まっていて美しく、高級感がある。節はほとんどない。 |
色 | 黄褐色~赤褐色。個々により色のバラつきがある。雨や紫外線に当たると徐々に銀白色~灰色に変色する。 |
耐久性 | イペには抗菌、抗炎症、抗ウィルス効果のある「ラパコール」という成分が含まれており、その成分が高い防腐・防虫効果を発揮する。シロアリにも強く耐久性の高い木材。防虫・防腐処理が不要。 |
主な用途 | イペ材はハードウッドの中でも最も古くから利用されており、ヨーロッパでは水辺で使用されるほど耐久性に優れているため、桟橋やウォーターフロントのボードウォークなどに多く採用されている。 |
表面 | イペ材はササクレが立ちやすいので、素足で歩くウッドデッキには適していない。靴を履いて歩く野外のウッドデッキやボードウォークに適している。 |
価格 | 近年伐採が続き、供給が不安定で手に入りづらくなっているため、価格が高騰している。 |
イペ材は、デッキ材として昔から使われているので、
施工業者さんにとっては安心感のある馴染みのデッキ材です。
バブル期以降、ウォーターフロントの再開発が各地で進められましたが、
そのボードウォークにも多くイペが採用されました。
イペはどんな場所に使われている?
イペは耐久性に優れ、シロアリや病虫害に強いので、
桟橋やボードウォークなど、国内の公共工事に多く使用されています。
■イペが使われている施設例
・東京湾アクアライン 海ほたるパーキングエリア
・お台場海浜公園
・六本木ヒルズ
・東京外国語大学
・横浜港大さん橋
・なんばパークス
・神戸空港
・神戸ハーバーランド
頑丈でメンテナンスが不要なハードウッドは、
多くの人が行き来する桟橋やボードウォーク等の公共施設に
うってつけのデッキ材です。
イペ材はササクレが立ちやすいので、ペットや子どもさんがいる
住宅のウッドデッキでは、トゲが刺さる危険性があるので適していませんが、
靴を履いて歩く、上記のような施設には適しています。
イペ材に替わるウッドデッキ材として注目
「ウッドデッキ材の王様」と呼ばれるイペ材は、世界的な原油価格高騰による燃料費の値上げや、為替の問題、不安定な世界情勢により、ここ数年で価格がさらに上昇。価格が上がり過ぎて使いにくくなったイペ材の代わりに人気が出て来たのが、イペと同じハードウッドに分類されるブラジルのパラー州産イタウバです。
歴史と知名度こそイペが勝りますが、イペに通じる狂いの少なさで、ブラジルと日本を繋ぐ木材バイヤーの間では「チークに匹敵する」と言われるほどの良材で、着実に実績を上げています。
豊富に含まれる油分で手触りはしっとりと気持ち良く、イペよりもササクレやトゲが出にくいため、小さなお子さんやペットがいらっしゃるご家庭で安心して使えるウッドデッキ材として大変喜ばれています。
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